BDO Asia ジャパンデスクニュースレター 2025年春号

2025年春号 法人税(CIT:Corporate Income Tax)について(ベトナム)

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1.ベトナムの法人税の概要

ベトナムの法人税(CIT:Corporate Income Tax)は、法人の活動によって得られる所得に対して課税される税金であり、2025年時点の標準税率は20%です。法人の事業年度は通常12ヶ月で、通常の事業年度は12ヶ月であり、決算期としては12月末のほか、3月末・6月末・9月末も選択可能です。

2.法人税の計算と課税所得

課税所得は、総所得から非課税所得、損金不算入費用、繰越欠損金を差し引いた額で計算されます。損金として認められる費用には3つの要件があり、①実際に発生した事業関連費用であること、②公式VATインボイスなど適切な証憑を備えていること、③2,000万VND(約10万円)を超える支払いは銀行送金であること、が求められます。一方、損金不算入項目には、インボイスのない支出、就業規則に明記されていない手当、ゴルフ費用、罰金、過大な利息や貸倒引当金などが含まれます。これらは会計上の費用であっても税務上は否認され、課税所得を増加させる要因になります。

3.その他所得と資本譲渡益

「その他所得」として、事業以外から得た収益(資本譲渡益、固定資産の売却益、利子収入、罰金収入など)も法人税の対象です。優遇税制が適用される企業であっても、その他所得については標準税率の20%が適用されます。特に資本譲渡益については、譲渡価格から取得原価と譲渡関連費用を差し引いた金額が課税対象となり、外国企業がベトナム企業を売却する場合にも適用されます。申告は譲渡契約締結日から10日以内に行う必要があり、取引の当事者によって申告義務者が異なります。

4.繰越欠損金とその活用

赤字(損失)が発生した場合、その金額は翌年以降5年間に限って繰越し、将来の黒字と相殺することが可能です。6年目以降には持ち越せないため、事業計画の見通しや黒字化のタイミングは重要となります。

5.優遇税制について

ベトナムには、特定地域や業種への投資を対象とした豊富な優遇税制が整備されています。たとえば、ハイテク産業やソフトウェア開発、教育・医療などの分野に対しては、10%の優遇税率を15年間適用し、最初の4年間は免税、その後9年間は50%減税が可能です。

6.グローバルミニマム課税(Pillar 2)対応

2024年から、OECD主導のグローバルミニマム課税(15%)にベトナムも対応を開始されました。対象は連結売上高7.5億ユーロ超の多国籍企業で、ベトナムではQDMTT(Qualified Domestic Minimum Top-up Tax)制度により、実効税率が15%に満たない場合は追加課税されます。

7.リスクアドバイザリーサービスについて

BDOベトナムでは、実際の税務調査におけるリスク軽減を目的とした「税務ヘルスチェックサービス」を提供しております。こちらは、税務申告書、証憑類、取引内容などを事前に精査し、税務調査で指摘されやすいリスクを洗い出すサービスです。ベトナムでは通常、税務調査は5年に一度の頻度で行われるとされており、適切な事前対応が重要です。税務調査に備えてご不安な点がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

8.南北解放・祖国統一50周年パレードについて

2025年4月30日、ベトナムは南北統一50周年を迎え、ホーチミン市では盛大な記念式典と軍事パレードが開催されました。これは、1975年に北ベトナムがサイゴン(現ホーチミン市)を制圧し、長きにわたる戦争が終結した歴史的な日を記念するものです。式典には約13,000人が参加し、ロシア製の戦闘機やヘリコプターによる壮観な航空ショーも披露されました。街中は赤い旗を振る市民や愛国的な歌を歌う人々であふれ、国全体が祝賀ムードに包まれていました。日本との文化の違いも随所に感じられ、とても感動的な体験でした。

 
BDO ベトナム 内田 強 
uchida@bdo.vn